こんにちわ! 才谷(@Saitani_UK)です。
今回は、これから国際機関を目指す人にも有益そうな私の経験を共有します。
はじめに
私は、この記事を記載する前の半年で2回国際機関への就職を試みました。
1回目はYPP、2回目はJPOに応募しました。(どちらも書類選考は通過しましたが、1次面接止まりでした。。。)
YPPは正直、受かる確率低いだろうなと思いながら受けていたこともあり、今思えばまだできることはあったと思う一方で、JPOは本気で「このポストを絶対に獲得する」という意気込みでいたので、1回目と比較しても対策量はかなりしました。
結果的に両方とも今回はうまく行きませんでしたが、今回の経験をしたことで、いろいろな面でかなりパワーアップしたと感じており、元々はこのブログを通じて国際機関への就職に関する情報を具体的に、詳細に伝えていこうと思っていたのですが、その考えが変わりました。
この記事では、①国際機関への就職方法、②このブログで具体的、詳細に国際機関への就職に関する情報を書かない理由、③今回受けて良かったと思った理由、を記載します。
国際機関への就職方法
国際機関への就職方法は、機関に関わらず基本的には3種類です。
JPO
1つ目がJPOと言われる”Junior Professional Officer”と呼ばれる方法で、日本人同士の競争になることから他の方法と比べて競争率が最も低い方法と言われています。
この制度の背景としては、日本政府が国際機関に出資しているODAの額が2021年においてはアメリカ、ドイツに次ぐ世界3位の出資国であるのに、国際機関で勤務している日本人が相対的に少ないため、国際機関での日本人を増やそうという意図があります。
なお、JPOの年齢制限が35歳までとなっていますが、35歳以上の方を対象とした同様のスキームでMC(Mid Career)というのもあります。
採用プロセスとしては、書類選考→1次面接(日本人の面接官)→2次面接(採用ユニット)という流れがなります。
書類、面接は全て英語です。
YPP
YPPとは、”Young Professional Programme”の略で、採用された国際機関で将来的に幹部になることを期待される若手を育成するプログラムです。
待遇面、教育制度が国際機関の中でも良いという特徴があります。
選考は、全世界からの応募が可能となっており、競争率はかなり高いと言われています。
空席応募
空席応募というのは、各国際機関の特定のポジションで欠員が出た際に、国際機関が不定期に募集するポジションに応募することを言います。
こちらも世界中から応募が可能なので、競争率は相当に高いですがYPP程ではないと言われています。
下記URLで「外務省 国際機関人事センター」が定期的に空席公募のアップデートをしています。
このブログで具体的、詳細な国際機関への就職方法、経験を書かない理由
今回、本気で国際機関への就職活動をしたことによって、これまで築き上げてきたネットワークを活用したり、現役の国際機関職員になった友人に沢山のアドバイス等をいただきました。
その中には実際に国際機関で就職しなければわからない情報や、視点等も含まれており、そしてそれらの情報はネット上にはほとんど存在しません。
なぜなのか。。。
これは私の憶測というか考えすぎかもしれませんが、それほど本気でない人はネットワークを作る労力やそういった機会への参加を躊躇ってしまったり、親密な関係ではない現役の国際機関職員の方に生半可な気持ちでアドバイスを求めて良いのだろうかと後ろめたさのような感情が生まれ、ネットに記載してある情報だけを頼ってしまう傾向があるからではないかと思います。
ですが、国際機関の職員として求められているスキルの中には、ポジション等に関わらず、そういった状況でも積極的にネットワークを広げたり、コミュニケーションをする能力が必要になってくるのではないかと思います。
逆に言うと、国際機関への就職を目指していると多少の国際機関で働いている方との間にネットワークが作られ、実際に応募する際にそのネットワーク活用することになります。
なので、合格したわけでもない私が言うのも何なのですが、国際機関を本気で目指す人は、希望する国際機関で働く職員(日本人だけに限らず)に積極的な情報収集をした方が良いと改めて感じました。
私も収集した情報等はブログで共有したとしても、結局はそれが国際機関を本気で目指す人のためにも国際機関のためにもならないと考え、具体的、詳細な情報を記載しないことにしました。
今回受けてみて良かった思ったこと
上述の通り、詳細、具体的な個人経験談は書きませんが、少し抽象的に今回受けてみて良かった点を共有できればなと思います。
Employabilityの上昇
今回の経験をきっかけに上昇した能力として、CVおよびCLの書き方と面接でのアピールが格段にうまくなったと思います。
STAR methodによるCV作成や面接での回答は以前少し言及しましたが、国際機関で実際に働いている方にフィードバックをもらったり、面接の練習を付き合っていただいた結果、Result(以降、Rと呼んでいます)の表現が格段に改善されたと思います。
良く言われることですが、日本人は自己アピールが苦手という話で、私自身も今回の経験から、自己アピールが下手であることを再認識しました。
実は、STAR Methodの肝はこのRの部分をいかにアピールできるかだと私は考えており、Rの表現が上手くなることはEmployabilityの上昇を意味すると私は思っています。
予想外の足りていた能力と足りていなかった能力
私は元々英語が苦手だったこともあり、海外就職において自分の英語能力に最も課題を感じていました。
ですが、今回の面接を振り返ってみると、私自身の英語能力が理由でうまく行かなかったのではないと思っています。
もちろん、AtsueigoさんのDistinctionに出てくるような難しい表現は使わなかったのですが、正確な表現をしようと時に少し難しい単語、熟語を利用してしまった気がします。
ですが、JPOの1次面接においては、正確な表現よりも単純なわかりやすい表現を使うべきだったと試験後に感じました。
一方で、足りなかった能力も予想外の部分でした。
それは、私の専門分野の周辺分野の知識。
どこまでを周辺分野というのかというと、開発コンサルタントとしてJICAの専門家として任される可能性のある分野よりも広い分野という印象です(なので結構広い。。。)
今だからこそできた本気の対策
書類の準備、面接対策の時に度々思っていたのが、仕事や学業がない今だからこそ、こんなにも準備ができたということです。
仕事の後、大学院の課題や修論の間を縫って今回した対策の質、量は達成できなかったと思います。
一回本気で対策をすると、次回の対策は今回ほどの労力は費やさないで済みそうなので、働きながら国際機関への就職に挑戦できるのかなと思います。
最後に
今回悔しい気持ちもあるのですが、実は一度も受けたことがない中で今回必要だった知識、準備はできなかったとも思っています。
また予想外の発見があったことで、今後の国際機関に就職するまでのキャリアパスを見直そうと思えるきっかけにもなりました。
少しづつ、必要な知識や経験を身に着け、希望する国際機関に就職するまでのキャリアパスをもう少し楽しもうと思います。
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